2009年11月23日月曜日

【11月23日】 すべてダメになってしまった




 朝方、見にいった。
 フィグバードはいない。
 写真を撮った。

 ところで、卵はどうなっているのだろうという興味がわいてきた。
 家からクラブを持ち出し、枝に引っ掛けて巣を引いてみた。
 周りは枝に絡んだままだが、中央の部分が落ちてきた。
 それが、下の写真。



 が、である。
 タマゴはない。
 注意して、タマゴが落ちてくるのを観察していたが、なかった。
 ということは、どういうことだろう。

 フィグバードは巣換えをやったということか。
 おそらく、まだ孵化していないだろう。
 ということはタマゴ状態にある。
 それを別の巣へ運んでいったということになる。
 タマゴの大きさはどのくらいなのだろうか。
 足の指に挟んで運べる程度の大きさというこであろう。
 ブッチャーバードのところで紹介した巣はまだあるかどうか調べてみた。
 2つとも吹き飛ばされたのだろう、影も形もない。
 ここへ移ったということではない。
 では何処へ。

 緑地をみているかぎりマイナーのヒヨコはピーピー鳴いてまだまだいるから、使用済み巣のストックはあるはずである。
 ではなぜ、巣換えをしたかという理由。
 実は一昨日の夜、若者たちがここで一時騒ぎをやっていた。
 ここは近くに大学があり、若者層・労働者層の住居の多いところ。
 強いて言えば、人気(じんき)が悪い。
 地域的にはどちらかというと下のランクに分類される所。
 道はゴミで汚れている。
 ビール瓶、空きカン、ペットボトル、そしてジュースなどの紙パック・紙グラスにタバコの空箱。
 見た目は緑が多くきれいが、じっくりみるとゴミだらけ。
 車道は車が踏んづけて、粉々になった瓶の破片が散乱している。
 この地域の居住者はそのほとんどが借家人。
 オーナーなど、数えるほどだろう。
 よって、家の前を清掃しようなんて殊勝な心持の住居人などまるでみあらたない。
 ゴミに関してははるかに日本の方がきれい。
 日本の若者の方が、はるかにマナーがしっかりしている。
 狭い国土に住もうとしたら、それぞれが気をつけないと、ゴミだらけになってしまうという道徳社会観念があるのだろう。
 世話になっている所なので、いつもビニール袋をもち歩き、緑地とクリーク沿いの遊歩道のゴミは集めて捨てるようにしている。
 少なくとも、自分の散歩道くらいは美しくありたいものだと思う。
 ゴミを避けながら歩く気にはならない。
 ゴミを見ながら、ついでに野鳥を見るなどといったことはしたくない。
 これまで、どれほどのビール瓶、空き缶、ペットボトルを収集して処分したことか。
 これからもゴミ捨てをしないといけないとなると憂鬱になるが。
 まあ、これも運命と思って(少々オーバーだが)あきらめるしかない。
  
 騒ぎの結果、朝見たらちょうど枝が張り出したところにある巣の下に、ビール瓶が転がっていた。
 このあたりでやったらしい。
 これにビックリこいだのがフィグバートということになる。
 翌日、といっても昨日、別の空いた巣を探しまわって、せっせと引越しをしたらしい。
 だから、巣に入って抱卵しなかったと思われる。

 我が家の庭から観察できる場所にあった巣である。
 こんなチャンスはめったにない。
 フィグバードのヒヨコの観察を楽しみしていたのだが。

 すべてダメになってしまった


◆].よって、これをもって「フィグバード抱卵模様」は終了となります。



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